さよならの涙
2002年12月20日同僚の高橋くん(28歳、水瓶座AB型)が
今日付けで退職した。
高橋くんは新卒で入社後、最初の3年は長野
の工場の経理課に配属され、その後私のいる
本社へ異動になり、約3年同僚として一緒に
仕事をした。一時期高橋くんと私は席が隣同
士だったので、世間話などもよくしていた仲
だった。彼は静岡出身で同い年の奥様は高校
時代の同級生、交際期間が長かったので20
代半ばで結婚した。目に入れても痛くないく
らい可愛がっている2歳のお嬢ちゃんがいる。
そんなこともあって、実際の年齢よりうんと
しっかり見え、いつも温厚でにこやかで言葉
少ない彼は私にとって“癒し系”だった。
高橋くんは以前から「いつかは地元に帰り
たい」という希望があったようで、今年から
転職活動をしていたそうだ。それに高橋くん
の奥様も看護師さんの資格を持っていて妊娠
・出産で今は家庭に入っているが、ご実家の
側に戻れば再就職もしやすいだろうし、今が
いい機会なのかも知れない。まだ若いしね。
今日はうちの部の忘年会、そして高橋くんの
送別会が行われることになっていた。
別れの挨拶をしたりされたりするのはなんと
なく照れくさく、面と向かって話すと泣きそ
うになるので午前中に社内メールで高橋くん
へメールを送った。
(別に恋愛感情はないですよー、いつも先に
釘を刺しちゃいますが・・・)
辞めてしまうのが残念なこと、高橋くんの決
断を応援すること、私にとっての高橋くんは
“ノーベル賞の田中さん”みたいな心なごむ
存在だったこと・・・そんな内容だった。
夜の送別会の席では少し離れた席にいたので
(居酒屋というよりは割烹の店で、座敷にコ
の字形にテーブルがセットされていた)別の
人と話をしながら鍋を囲んで歓談していたの
だが、最後のほうになって高橋くんが私の隣
に来て「○○さん(=私)、僕は○○さんと
話をするのが好きでした。○○さんはこれか
らもそのままで、頑張って下さいね。」と笑
顔で声をかけられ、不覚にも涙が止まらなく
なってしまった。高橋くんは静かに微笑むだ
けだ。6月に信頼していた課長の小池さんが
退職した時は、ショックが大きすぎて送別会
の席でも実感が湧かずに涙を見せなかったのに・・・。
でも、送別会が終わったあと帰りの駅のホー
ムで号泣しちゃったんだなあ。
いいひとは皆自分の将来を見据え、うちの会
社に見切りをつけて去って行く。
そして私は、途方にくれるのだ。
今日付けで退職した。
高橋くんは新卒で入社後、最初の3年は長野
の工場の経理課に配属され、その後私のいる
本社へ異動になり、約3年同僚として一緒に
仕事をした。一時期高橋くんと私は席が隣同
士だったので、世間話などもよくしていた仲
だった。彼は静岡出身で同い年の奥様は高校
時代の同級生、交際期間が長かったので20
代半ばで結婚した。目に入れても痛くないく
らい可愛がっている2歳のお嬢ちゃんがいる。
そんなこともあって、実際の年齢よりうんと
しっかり見え、いつも温厚でにこやかで言葉
少ない彼は私にとって“癒し系”だった。
高橋くんは以前から「いつかは地元に帰り
たい」という希望があったようで、今年から
転職活動をしていたそうだ。それに高橋くん
の奥様も看護師さんの資格を持っていて妊娠
・出産で今は家庭に入っているが、ご実家の
側に戻れば再就職もしやすいだろうし、今が
いい機会なのかも知れない。まだ若いしね。
今日はうちの部の忘年会、そして高橋くんの
送別会が行われることになっていた。
別れの挨拶をしたりされたりするのはなんと
なく照れくさく、面と向かって話すと泣きそ
うになるので午前中に社内メールで高橋くん
へメールを送った。
(別に恋愛感情はないですよー、いつも先に
釘を刺しちゃいますが・・・)
辞めてしまうのが残念なこと、高橋くんの決
断を応援すること、私にとっての高橋くんは
“ノーベル賞の田中さん”みたいな心なごむ
存在だったこと・・・そんな内容だった。
夜の送別会の席では少し離れた席にいたので
(居酒屋というよりは割烹の店で、座敷にコ
の字形にテーブルがセットされていた)別の
人と話をしながら鍋を囲んで歓談していたの
だが、最後のほうになって高橋くんが私の隣
に来て「○○さん(=私)、僕は○○さんと
話をするのが好きでした。○○さんはこれか
らもそのままで、頑張って下さいね。」と笑
顔で声をかけられ、不覚にも涙が止まらなく
なってしまった。高橋くんは静かに微笑むだ
けだ。6月に信頼していた課長の小池さんが
退職した時は、ショックが大きすぎて送別会
の席でも実感が湧かずに涙を見せなかったのに・・・。
でも、送別会が終わったあと帰りの駅のホー
ムで号泣しちゃったんだなあ。
いいひとは皆自分の将来を見据え、うちの会
社に見切りをつけて去って行く。
そして私は、途方にくれるのだ。
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